ソフィーのブログ in香港

ソフィーの香港滞在記。香港での生活、香港の街、そしてここに住む人々との出会いから生まれた物語りを綴っています

**香港**でバセドウ病の治療 ~後編~

こんばんは、香港ディスカバリーベイで1歳8ヶ月の娘を子育て中のソフィーです☆

 

もうかれこれ8ヶ月前になりますが、産後、バセドウ病にかかり、

その治療をしていることをブログに書きました↓↓

mooonstory.com

 

続きは次回のブログで的なことを書いておきながら、

かなりの時間が経ってしまいました。

 

海外で病院に行くのって不安も心配も大きいですよね。

私の経験がどなたかの参考になればと思い、

今日はその続きを書かせていただきます‼︎

 

普段、ブログで目次つけたりしないのですが、少し情報量が多くなったので、目次つけてみました。興味のあるところだけ読んでいただければと思います☆

 

 

以下、甲状腺の治療で有名な伊藤病院のホームページと院長の伊藤先生が監修された記事を参照させていただきました。

 

甲状腺の病気について

甲状腺とは気管の前部、ちょうどのどのあたりに位置する、ホルモンを分泌する器官です。甲状腺ホルモンを作る働きに異常が起こると、甲状腺ホルモンが過剰に作られる甲状腺機能亢進症や、甲状腺ホルモンが作られる量が減る甲状腺機能低下症を引き起こします。前者が、いわゆるバセドウ病と呼ばれるもので、過去に歌手の綾香さんが公表されてニュースになっていましたよね。では、バセドウ病についてもう少し詳しく書きますね。

 

バセドウ病とは

  • バセドウ病は甲状腺機能亢進症を起こす代表的な病気で、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで、動悸や息切れ、手足の震え、疲れやすさやだるさなどさまざまな全身症状が起こる。20~50歳代に発症することが多く、中でも30~40歳代の患者が多い。男女の比率は男性1人に対して女性5~6人程度と女性に多くみられる
  • 原因ははっきりしていないが、遺伝的な要因のほかストレスや喫煙、過労などと関連があるとされている。
  • 食欲は増すのにそれ以上にエネルギーを消費することから、食べても食べても体重が減るようになる。そのほか、よく眠れない、精神的に落ち着かなくなりイライラするといった症状が出ることもある。自律神経失調症や更年期障害に似た症状が多いため間違いやすいが、放置しておくと心不全など命にかかわる症状が現れることもあり、適切な治療を受けることが大切である。

 

ソフィーの病状と日本での治療歴

  • 2018年の9月に出産し、2019年の3月にバセドウ病であることが判明しました。
  • きっかけは、体重の減少胃のムカムカ動悸が気になり、家の近くにある大学病院の消化器内科を受診しました。血液検査の結果、甲状腺ホルモンの数値に異常があることがわかり、内分泌科の先生に診てもらうことになりました。一般的な検査としては、のどの超音波検査、そして血液検査が行われますが、のどの腫れは見受けられなかったので、超音波検査は行われませんでした。
  • 甲状腺機能の異常がある場合、血液検査で、T3、T4、THTの数値を確認することになります。T3とT4が血液中の甲状腺ホルモン、THTは脳から分泌される甲状腺刺激ホルモンのことで、T3・T4の調節機能をもちます。バセドウ病の場合、T3・T4の数値があがり、THTの数値がさがるのが特徴です。初めて血液検査を受けた時、見事にその症状に一致していました。
  • 診断の結果、1日2回薬を服用し、2週間ごとに通院することになりました。バセドウ病の治療薬は2種類あり、ほとんどのケースでは副作用が少ないメルカゾールがまず処方されます。ただし、当時授乳中であったため、母乳への影響が出にくい、もう1つの薬チラウジールを服用することになりました。

  • チラウジールを服用し始めてすぐ、膝とすね、腕、ひじに湿疹が出ました。実は以前にも何度か薬疹を経験しているので、今回、チラウジールも数%の確率でアレルギー反応がでると言われた時に、多分該当するだろうなと思っていました。これがなかなか痒くて、結構辛いのですが、肝臓の数値も安定してしていて、湿疹も我慢できないレベルではなかったので、先生の判断でチラウジールの服用を継続
  • 薬を飲み始めてから1ヶ月半ほどで、甲状腺ホルモンの数値が基準値内に落ち着き、2ヶ月後くらいからは湿疹の状態もだいぶ改善されてきました。それから薬を飲む頻度と量を少しずつ減らしていきました。一般的にバセドウ病の場合、内服薬による治療は1年〜2年続けなければならないとされているので、症状が改善されたからといって、すぐに薬をやめられるわけではありません。
  •  6月から香港に移住することが決まっていたので、日本での通院は5月までの3ヶ月間で、先生に紹介状を書いてもらい、続きは香港の病院で治療を受けることになりました。 

 

香港での病院選び

香港では2019年の7月より、香港島のハッピーバレーにある、香港アドベンティスト病院で治療を受けています。 

この病院を選んだ決め手は、私立病院であることと、日本語対応があることでした。

香港に来た当時はお手伝いさんを雇う前だったので、毎回、10ヶ月の娘を連れて通院する必要がありました。香港の公立病院はかなり待ち時間が長いと色んなサイトに書いてあったり、友達からも話しを聞いていたので、まずは私立病院であることが第一条件でした。

あとは、ある程度の規模がある病院の方が何かあった場合に、他の病院に行かなくていいので、規模の大きさもポイントの1つでした。

日本語対応は、まぁあればいいかな〜と思っていましたが、いざ日本語専用ラインに電話してみると、その対応の良さと丁寧さに、ものすごい安心感を覚え、香港アドベンティスト病院で予約をとるに至りました。

 

香港での治療歴、そして断乳の決断

  • 香港で治療を受け始めた時、日本の病院では実施しなかった、超音波検査も最初に受けることになりました。結果は、右葉・左葉ともに、甲状腺のサイズに異常なし、ということでした。見た目からも、触ってみても、喉が腫れている様子は全く見受けられなかったので、この検査に意味があったのか不明ですが。。。何もないことがわかってよかったということで納得することにしました。
  • 詳しくは、後ほど書きますが、香港にきて甲状腺ホルモンの数値がまた高くなったため、チラウジールを飲む回数と量を増やすことになりました。
  • 薬を増やしてすぐに、脚全体、腕全体、背中、肩、首と、ものすごいアレルギー反応が現れ、急遽予約をとって再び受診してもらうことに。
  • 診断の結果、チラウジールはこれ以上飲めないので、メルカゾールに変更する必要があると言われました。

予定では娘が1歳半になるまでは授乳したかったので、一瞬悩みました。ただし、メルカゾールでもアレルギー反応が治らない場合、放射線治療もしくは手術の2択。という現実を突きつけられ、メルカゾールの服用を迷っている場合ではないことに気づき、予定よりも半年ほど早く、断乳に踏み切りました。

 

要注意‼︎甲状腺の薬の飲み方

甲状腺だけではないと思いますが、薬の服用方法には気をつけないといけないと、今回身をもって経験しました。

私の場合、母も40代のころにバセドウ病を患っており、おそらく遺伝的な要素が大きかったと思いますが、普段、病院からもらった薬は飲まずに捨てる母が、今回ばかりは「薬はちゃんと飲むように、飲んだりやめたりしてはいけない」と散々言っていました。

しかし、香港に引っ越して来たり、家を探したりしている間、症状もだいぶ落ち着いてきているように思えたので、薬を飲むことに関する意識がかなり低下していて、薬を飲む間隔がかなり不定期になってしまいました。

その結果、香港の病院で何回目かに受診した時、数値が悪化していて、徐々に減らしていた薬の服用量を増やすことになり、そのタイミングで、再び薬疹が出始めました。。そして、この2回目のアレルギーが反応が、初めてチラウジールを飲んだ時にでた湿疹と比にならないほどひどく、夜も眠れないほどでした。。

  

現在の状況

  • メルカゾールに薬を変更した後も、すぐには湿疹が治らなかったものの、処方してもらったクリームと痒み止めで、少しずつ状況は改善しているような、していないようなという状況が1ヶ月ほど続きました。
  • そんな中、 甲状腺ホルモンの数値がまた徐々に基準値内に戻ってくれて、薬の量を減らすことができました。
  • ただ、薬の量を減らしてもなかなかアレルギー反応が治らなかったので、いったん2週間、薬の服用をゼロにしてみて様子を見ることになりました。
  • 幸いにもその結果、薬を全く飲まなくても、甲状腺ホルモンの数値に問題ないことが判明しました。結果的には産後の一時的な甲状腺ホルモンの異常ということではないか、と先生はおっしゃっていました。これが今年の年始のことです。そして、次は5ヶ月後にフォローアップを受けることになりました。
  • あれから5ヶ月がたち、ちょうど先週の金曜日、血液検査に行ってきて、その結果が明日の診察でわかる予定となっています。(ドキドキ)

 

バセドウ病が治った瞬間がわかる?!

これは人によって、ケースがそれぞれだと思いますが、私の場合、アッこれは良くなってるな、と思った瞬間がありました。

それは、この間、どんなに食べても全く体重が増えなかったのが、ある日突然、体重計に乗って、びっくり、1日で体重がど〜んと2キロぐらい増えた日がありました。

健康な人が、めちゃくちゃ食べ過ぎた場合、それくらい増えることはあると思いますが、バセドウ病を患っていると、どんなに食べても朝起きて体重を測るとまったく増えていないんです。例えば、とある日、家でチョコブラウニーを焼いて、夕食後に映画見ながら、気づいたらパウウンドケーキ一本分、全部食べてしまっていて、これはさすがに増えるだろうと思ってもま〜ったく増えない。

痩せすぎに見えるのがイヤで、白ごはんの量も1.5倍くらい食べる習慣をつけて、1日4食、間食も多目にしたりしたけど、ま〜〜〜ったく増えない。

それが、ある日突然、2キロ増えるというのは、体の中で目に見えない変化が起こったに違いないと直感でわかりました。

その時、日本の大学病院で治療を受けていた際に、先生に何度か言われていた言葉を思い出しました。「体重が増えないからって食べ過ぎたらダメだよ、治ったら一気に増えるよ」って。

そして、この変化のあった次の検査で、案の定、甲状腺ホルモンの数値が見事に正常化していました。

人間の体って本当に不思議だし、脳でも、心臓でも、肝臓でもない、喉まわりの気管がこんなに大きな役割を果たしていることに驚きでした。

その後、体重が減ったりしていないので、恐らく、明日の診察でも問題ないって言われることを期待しています‼︎

 

香港アドベンティスト病院の詳細

日本語版のホームページがあり、こちらから、電話番号やアクセス方法の詳細を確認できます。

予約の取り方と日本語サポート

上のリンク先のページに掲載されている電話番号にかけると、だいたいいつも2コール以内に日本語で電話を受けてくれます。そこで病状などを伝えると、何科がいいのかアドバイスを頂けて、先生のスケジュールを確認してくれて、予約をとってもらえます。

診察時の日本語サポートですが、電話で予約する際にあらかじめお願いすることもできますし、忘れた場合は当日でも対応してくれます。特に別途料金なども発生しません。

診察、処方箋の受け取り、支払いまで、とても丁寧にサポートしてくださいます。

内分泌科の先生

 内分泌科の先生は女医さんで、外見も話し方も優しく、知的で、温かく、まさに憧れの女性像でした。生まれてこのかた、お医者さんになりたいと思ったことは一度もありませんでしたが、娘にはお医者さんになってもらいたいな〜という親のエゴが少し生まれたり。笑

ちなみに、ホームページで、先生の検索などもできます。

アクセス

ハッピーバレーの山の上、という、何せ行きづらい場所にあるのですが・・・この数ヶ月間、色んな行き方を試してみて、私の好みのルートはコレです!!

行き

セントラルバスステーョンから6, 15,もしくは66番のバスで病院の下のバス停まで行って、そこから徒歩3分くらい。ただし、病院まで急な坂道を登らないといけないので、ベビーカーだったり、体調不良の場合は、やめた方がいいと思います。

帰り

病院のロビー真ん前から、ミニバスに乗ってコーズウェイベイまで行って、タイムズスクエアの周辺でショッピングして帰る。

 

ミニバスは病院前から発着しているので便利ですが、ご存知の通り、狭いし、揺れるし、人数制限もあるので、列ができている場合、1回で乗れないこともあります。やっぱり、ベビーカーや体調が優れない場合は、絶対やめた方がいいです。(一度娘と一緒の時に、目の前にちょうどミニバスが来たから乗ってみたけど、散々な目に遭いました)

 

お金に余裕がある方は、もちろんタクシーが1番便利ですが、バスのメリットは景色を楽しめることです。バスの2階の1番前の席に座ったら、セントラルからアドミラルティーにかけてのビル群、Queen's Road East経由でハッピーバレーを通過して山に登っていく景色を楽しめます。

 

先週、写真を撮ってみたので、よかったら↓見てみてください♪

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長々と読んでくださり、ありがとうございました♡